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2021-03-01活動報告

令和2年度 弁理士試験口述練習会 活動報告

令和3年2月15日に、弁理士試験口述練習会を開催しました。

口述練習会は、弁理士試験の最終試験である口述試験の対策として、論文試験合格者を対象とした練習会です。例年は、本試験同様の対面形式での練習会を行ってきましたが、今年はコロナ禍を考慮してWeb形式での開催としました。

とは言え、Web形式での開催は初めての試みであり、実際の運営をどのように行うかの検討には非常に時間をかけざるを得ませんでした。議論の末、実際にWeb形式の具体的な運営内容がまとまりましたが、事前のシミュレーションを重ねてもなお、不備なく取り行うことができるのか、運営の普及部会員の誰もが不安な状態での開催でした。

事前の情報では、他の会派では口述練習会を行わない会派も複数あり、開催する会派でも実施はWeb形式で、参加人数も例年より絞られたものでした。このことから、受験生の方々にとって口述練習会の機会が例年よりも少なく、今年の口述練習会の参加希望者は多いと予想されました。そこで、南甲弁理士クラブでは、例年同様の参加人数を確保し、出題する問題も複数とする方針で口述練習会を企画することとし、参加人数のキャパシティーを42名確保(昨年は40人)、特実・意匠・商標の問題を各2問ずつ出題する口述練習会の開催にこぎつけました。

予想どおり、特許庁HPでの論文試験合格発表と同時に南甲弁理士クラブのHPで参加申し込み受付を開始したところ、半日でキャパシティーを超える申し込みがあり、超える部分については南甲東海支部の先生方に試験官役のご協力を得ることにより、最終的には45名の参加者を受け入れることができました(当日2名のキャンセルがあり、実際には43名の参加となりました)。

試験官役の先生24名が3つのZoomミーティングに分かれ、普及部会員が各ミーティングのホストとして受験生の方々を同じ試験官に当たらないようブレイクアウトルームを問題ごとに振り分けながら、試験官と受験生がWeb上で1対1で問答する形式の口述練習会が緊張感の張り詰める中始まると、不安とは裏腹に、比較的スムーズに練習会は進んでいきました。初めてのWeb開催であったため、やや手作り感のある口述練習会といった印象ではありましたが、その後募った受験生の方々からのアンケートでは非常にポジティブな回答が多く、今年の口述練習会は無事に成功といえる結果であったものと思います。

以下が、受験生の方々からいただいたアンケート結果の抜粋です。

・大変有益でした。ありがとうございました。

・お忙しい中、お時間いただきありがとうございました。大変勉強になりました。可能であれば、受験生に練習問題を送っていただけると復習がしやすくて助かります。(←口述練習会の翌日に、ご参加いただいた受験生の方々全員に出題した問題をお送りしました。)

・私のような地方受験生にとってはzoomでの練習会は大変ありがたかったです。ニーズは少ないと思いますが、都内の方でも移動時間を減らせるメリットもあるので、継続してもらえると一定数喜ぶ方はいると思います。大変貴重な機会を頂きありがとうございました。

・予備校の模試や、他の会派の練習会と比較して、オーソドックスな問題が出題されており、難易度的には丁度良かったと思います。また、担当してくださった弁理士の先生方も、出題や誘導の方法が比較的丁寧だったと思います。

・各科目2問も出題してくださりありがとうございました。毎回講評ではたくさんアドバイスをいただき、貴重な経験となりました。今回、回答ができなかったところは条文と青本をしっかり見直します。アドバイスをふまえて、本番まで勉強を進めていきます。ありがとうございました。

・オンラインでの開催で参加がしやすいと思いました。

・意匠法の画像の問題が難しかったですが、良い練習になりました。この経験を活かし、ぜひ合格を勝ち取りたいと思います。

・法改正の内容も含まれており、問題の難易度も勉強になるレベルで良かったです。担当して頂いた方も皆様とても親切でした。ありがとうございました。

・2回分の練習をさせていただき、大変勉強になりました。また運営がとてもスムーズでした。今後とも宜しくお願い致します。

・口述試験本番前に大変貴重な機会を提供いただき、ありがとうございました。問題が1セットでなく、2セットも練習することができて、大変有意義でした。

・口述試験前にこのような機会を設けていただき、また、改善点等を教えていただき、ありがとうございました。意見としましては、3段階(ABC)での評価をいただけない場合や、時間切れにより論評をしていただけない場合もあったため、後日に評価等を送付していただくなどの対応があると良いと思いました。

・他の会派等と比較しても親身に対応していただきました。大変ありがとうございました。口述試験頑張ります。

・他の会派等と比較しても親身に対応していただきました。大変ありがとうございました。口述試験頑張ります。

・遠方に住んでいるため、Web開催して下さり大変ありがたく思いました。

・〇〇先生に自分の癖をはっきりご指摘いただけたことで、直前に改善・克服の機会が得られました。絶対合格します。本当にありがとうございました。

・zoom形式はやりづらさもありましたが、直前期に自分の知識の抜けを確認するのに役立ちました。ありがとうございました。


 


今回の口述練習会で 特徴的であったのが、参加申込みをいただいた受験生の方々の短答試験の受験地は、東京が27名、その他が18名と、参加者の4割が地方の方であると推定される点です。このことは、アンケート結果にあるように、地方の受験生にとっては、口述練習会に参加できる機会が東京近郊の受験生に比べ少ないことから、Webでの実施形式の需要が多かったことを物語っているものと思われます。また、東京近郊の受験生の方々を含めたアンケート全体でも94%の受験生の方々にWeb形式の口述練習会がポジティブに捉えられてるとする結果でしたので、この結果は、今年の12月に開催する予定の次年度の口述練習会に活かしていきたいと考えています。

最後になりますが、口述練習会にご参加いただいた受験生の方々、誠にありがとうございました。実務修習修了者の皆様におかれましては、口述練習会を通して、少しでも南甲弁理士クラブに興味を持たれましたら、お気軽にご連絡いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

普及部会長 大坂尚輝

 【南甲弁理士クラブ普及部会 メールアドレス】 fukyu@nankoh.gr.jp